Japanese Anime Weekend@アイルランド

アイリッシュの友人と共に、つい先日Japanese Anime Weekendに行ってきました。
この試みはIrish Film Instituteと日本大使館が後援しており、主に日本の劇場用アニメーションの上映とアニメ/漫画に関する文化的な考察を専門家が解説するという、一粒で二度おいしい企画だそうです。もちろんアイルランド初の試みです。
会場に到着すると、すでに大勢のお客さんで賑わっており、観客のほとんどはアニメとは無縁であろう人々でしたが、座席数約200のチケットが完売するという、外国映画のイベントでは珍しいハプニングも起きていました。
上映した作品は以下の4作品(上映順 学生5ユーロ、大人9ユーロ)。
・ナルト 劇場版 大激突!幻の地底遺跡だってばよ(英語吹き替え)
ストレンヂア(英語字幕)
メトロポリス(英語字幕)
イノセンス(英語字幕)
当初、私の予想では日本人客が観客の大半を占めるであろうと思っていました。
実際には大使館関係者を除いて、日本人と思われる観客は私以外に見当たりませんでした。
私の見たところ、観客の大半はヨーロッパの人々であり、わざわざ劇場まで足を運び、安くはない上映料金を支払った人々です。もちろん、日本のアニメに興味を持っているのでしょう。
そんな状況であっても、私は日本のアニメーション作品が海外で支持されるかどうか、気になっていました。
しかし、そんな杞憂をはらす出来事がメトロポリスの上映後に訪れました。
本編が終了しスタッフロールが流れるまでのわずかな間、鼻をすする音にあわせて拍手が巻き起こったのです。
これには驚きを覚えるとともに、なぜか胸が熱くなったのを覚えています。
日本人とヨーロッパの人々の間には、言語、文化、教育、宗教など多くの隔たりがあると私は思います。
そんなギャップをものともせず、彼らが日本人が作り上げた作品のメッセージを的確に受け取り、共感出来た事が本当にうれしく思えました。
「共感」それは人間ならば誰しもが持つ、取り立てて珍しくもない能力です。
しかしながら、異国で味わう共感はひと味違う感動がありました。
PS
ヨーロッパのアニオタたちの容姿が、私が持つアニオタという言葉に付随するイメージと多くの類似点がありました。いわゆるオタクファッション(バンダナ、グローブ、一眼レフカメラ)です。
彼らが日本のアニメキャラクターが印刷されたTシャツや鞄を身につけているのを見て、アニメの力恐るべしと妙に感心してしまいました。オタクは国境と文化的性差を超えて存在するのだと、認識を改めさせられました。

ゆーもあ