A culture of fish as food in Japan@ゴールウェイ

機会があって、日本の食文化に関する講演をしてきました。
テーマは魚、しかし、紆余曲折を経て講演のメインテーマは捕鯨になりました。
当日(7月31日金曜日午後1時開始)会場に集まったのは40人から50人の地元の人々。ここゴールウェイでは毎週金曜日をフィッシュフライデーと呼び、敬虔なクリスチャンは哺乳類の肉を食べません。そのため金曜日のメニューは必然的に魚になります。
さすがに新聞紙に載ると、集まる人の数が大幅に増えます。
講演では、3つの主張を軸に理解を求めました。
万葉集や慣用句、数々の日本画に登場するクジラは、日本文化と密接不可分であること
②日本人は古来よりクジラを神として扱い、数々の祭事が行われている。さらに捕鯨を行うにあたっても数々の利用法を生み出し、その命を決して無駄にはしないこと
商業捕鯨は1986年以降行われていない、現在行われているのは研究目的での捕鯨であること
講演を終えた後、議論へと席を移すと、意外にも日本文化としての捕鯨は理解されていました。しかしながら、その肉を食べることの意義、利用法に関しては理解しがたい部分が残っている。特に③の主張は言い訳に聞こえる。
などの意見を聞きました。
異文化を素直に受け入れる姿勢は、なるほど、ヨーロピアンだと思います。しかし、講演を終えた後であっても、捕鯨は反対であるとの意見は覆せませんでした。
もちろん、覆す目的で講演を行ったわけではありません。
ただ理解を求めること、少なくとも知ってもらえた事が、私がアイルランドに居た証となりました。
今回の講演を行うにあたって、数多くの人の手を借りました。
これらすべてが、私にとって貴重な財産です。
遠く離れた異国で、日本を語ること、それはやっぱり難しいものでした。

Galway INDEPENDENT

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