EagleEye@ゴールウェイ

最近毎日映画を見ています。
もちろん今日なんですが、今日見たのはEagleEye、邦題も同様です。
既に日本でも封切られている映画の様です。
本作品は、スティーブン・スピルバーグが製作総指揮をつとめています。
だからナンなんだ?と問われてもおかしくないくらいに彼の名前がどどんとトレーラーに出てきます。
私は幼い頃から、確たる理由も無く、積極的に彼の作品を見てきました。スティーブン・スピルバーグが作った映画=傑作と刷り込まれたような気がします。もちろん今でも偉人である事に疑いを抱きません。
しかし、どこが優れているのかと問われると答えに窮していました。
それが、大人になり、自分の意志で映画を見るようになり、さらにはうんちくを語りだすようになって、彼のすごさがわかったような気がしました。
本作品は、アイルランドで見た他の映画と同様に、何を言ってるのかさっぱり分からず、話の筋を追う事は出来ません。
しかし、本作品を見て私は感じる事があります。それは、わかりやすさと言ったら語弊があるかもしれませんが、その一点だと私は思います。
本作品のテーマは、高度に情報化が進んだ社会が抱える暗部では無いかと思います。
近いテーマを扱った作品としてEnemy of the Stateなどが思い浮かばれます。インターネットなどのニューメディアが台頭するたび、しばしば話のネタにされるテーマだと思います。こんな陳腐なネタをつかって、エンターテイメントを作り上げられる事が彼の偉大さだと思うのです。
本作品も、スピルバーグが手がける他の作品同様に、観客の感情を大きく動かすカットを多く含んでいます。例えば職務に殉じる男の姿であったり、女性を守る男の姿。さらには愛国心と言ったスパイスをたっぷりと振りかけてあります。
彼の作品は観客への訴求力が非常に強い、言い換えれば彼は時代に合わせて、観客が求めるものを正確に捉える才能をもっていると感じます。
わかりやすさとは、観客が求める要素を上手に加工して提供する能力なのではないでしょうか?

まさに力量