アフレコ

トンネルのむこうは、不思議の町でした。
千と千尋の神隠しのコピーですが、今回で2回目になるアフレコ現場もそれに等しい空間でした。
地下鉄で浜町まで向かい、人通りの少ない運河沿いにそびえるスタジオへ急ぐと、そこは骨まで焼尽されそうな、静かな熱気がありました。役者がキャラクターに命を吹き込み、実在しないキャラクターたちに血が通う、本当にあっという間の3時間。
この仕事は辛くてやりきれないが99%以上を占めますが、たまに心が震える瞬間に出会う事ができます、これがなければ全く続くはずがありません。
好きだけで飛び込むにはちと荷が重いですが、人生を踏み外しただけの、なんとも言えない満足がそこにありました。

踏み外す勇気